2017/04

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スーパーのカートでカーリングをしたことのあるノーブル佐々木です。

おひさである。
今回は、知人から言われた一言で「おたふく風邪」シリーズを復活させることにした。

まるで日本国民の80%は知っているような上から目線な言い方でイラっとくるかもしれないが、オラホの知り合いの一部では、結構評価が高い。

で、その知人に「あの続きは〜?」とか言われたのが半年くらい前。

今になってどうしてこの約束を履行する気になったのか自分でもよくわからないが、善人にでもなった気分を味わいたいのかもしれない。

とは言え、靴ら読む御仁には、さすがにストーリーの把握は出来ないだろうから前回までのリンクを貼っておこう。

おたふく風邪

おたふく風邪



■発熱

ただ事ではないと思った。

発汗と発熱で目覚めたその日は、医者に入院を勧められてから2日目、キャン玉に痛みを感じてから3日目、耳下腺に腫れとお痛みを感じてから4日目のことだ。

時は、7月22日、末っ子が生まれてまだ3ヶ月経っていない時期で、店は夏のかきいれどき。
この時、脳裏をかすめたのが、店に残るスタッフのこと。
あ〜、なんという経営者魂。

これが「情熱大陸」なら、「ノーブル佐々木は、経営者の鏡である」とナレーションが入るところだ。
当時はまだ放送されていないのが惜しまれる。

とにかくスタッフが1名欠けるだけでもかなりな痛手なのに、看病まで背負わせることになる。
どうするオラホ、ここは決断の時ではないのか。

そうして、首から上だけサウナに入っているようなうだる頭で出した結論は、あのフレンドリーな医師の助言に従って入院することだった。





■待合で間違い

前回来た医大の内科の待合。
診療は9時からだがオラホが着いた8時半には、すでに20人以上がそこで待っていた。

「ち、皆病人みたいな顔しやがって」

とか筋違いな思いとは裏腹に、多分オラホが一番病人ぽかったと思う。
実は、オラホは真夏の窓際に置かれたソフビ人形並みに熱に弱い。
といっても、熱で体が全方向に自在に捻じ曲がるわけではない。
メンタルの問題だ。

日本一とは言わないが、盛岡一不幸な気分になるのだ。
しかし、そんな気分を知る由もない受付は、10時を過ぎようとしてもなかなかオラホの名を呼ぼうとしない。

その間、オラホの苗字の「佐々木」は、盛岡で最も多い苗字の一つと言うことも災いし、何度か看護婦に「佐々木さ〜ん」と呼ばれた。
すると、その度に反応して立ち上がろうとしてしまう。
その格好は、まるでスキーの直滑降だ。

これは今に始まったことではなく、名前を呼ばれる状況においては、ほぼ毎回遭遇する場面なのだ。
メジャーの宿命と言うには、あまりに過酷である。

大概はその後フルネームで呼ばれ、自分でないことが分ると再び椅子に腰を落とすことになるのだが、同姓の「佐々木さん」と思しき人物と直滑降のスタイルで見つめ合うことになる。
時が時なら「半立ち王子」と命名されていたことだろう。

「あかん、もう死ぬかもしれない。」

普段なら怒りもこみ上げてくるころだが、そんな覇気はない。
フラフラと受付に行き

「39度の熱で8時半からいるんですけどまだでしょうか?」

と聞くのが精一杯だった。
いや、多分に嫌味というスパイスが降りかけられていたかもしれない。

「はい・・・、もうしばらくお待ちください」

といった受付は少し慌てたようだった。
ん?忘れられてた?
結局、何分もしないですぐに呼ばれたところを見るとそのようだ。
しかし、もうそんなことはどうでも良くなっていた。
オラホは、盛岡一不幸な男なんだから。




■再び診察

医大ともなると、曜日で担当が替わるのは当たり前、ということで今回はあのフレンドリードクターではない。
ま、カルテがあるだろうから大丈夫なはずだ。
しかし、入院を希望するとなると、先日のやり取りは伝える必要があると思い、一通り説明し最後に入院を希望すること付け加えた。
すると、医師は

「分りました。」

と即答。

「早っ!」

と突っ込む気力はなかったが、これで一歩踏み出せる、という安堵感で少しだけ幸せになった。
そして、医師は言葉を続けた。

「では、入院となりますが、入院は泌尿器科となりますので、1階の総合受付に行ってそちらの手続きをしてきて下さい」

「なに〜、1時間半待って5分で終わり、これからまた別の科へ行って、また待たせよって〜のかい。」


オラホはこの時、生まれて初めて江戸弁を使ったと思うが、口には出ていない。
まるで、「アガリ」直前に「振り出しに戻る」を引いてしまったスゴロク・アスリートのような気分になり、オラホの不幸指数はまた盛岡最下位になった。




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